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学外研修

私は、臨床研修の最初の1年間は

私は、臨床研修の最初の1年間は、血液疾患を中心に大学病院で送り、その後の2年間をH病院で過ごしました。H病院では他の内科の分野を含めて、一般内科的な力を付ける研修をしたいと希望していました。けれどもH病院には内科ローテートの制度がありません。色々な疾患を持ちたいという私の希望を、 20名近い患者さんを抱えて大変忙しくされている血液部長の先生は快く了解して下さり、また配慮して下さいました。だいたい血液疾患が半数、その他の分野の疾患を半数担当させて頂きながらの研修でした。スタッフの先生方は、本当に面倒見のよい方ばかりで、大学・医局を超えて研修医の私を指導して下さり、温かく見守って下さいました。人一倍色々なことに時間のかかる私にとっては、大変有り難かったです。また、1年目の3ヶ月間は麻酔科ローテートがあります。呼吸器や循環動態の管理について学べる他に、内科ではあまり携わることのない外科領域の患者さんがいったいどのような手術をうけているのか、様々な手術に入らせて頂いて、貴重な体験になりました。当直では研修医は救急外来が中心になります。内科、外科、小児科、脳外科、整形外科のすべてで呼ばれますが、各科の当直の先生と一緒に対応します。吐血や心筋梗塞、DOAから切創の縫合や、骨折の直達牽引、動脈瘤破裂のクリッピング術など様々な場面に遭遇します。そして二年目からは、内科当直の立場になります。週一度の外来も始まります。研修医ではなくスタッフとしての立場、働きを期待されました。正直なところ、他の病院と比べてH病院での一年目の研修は甘い、と感じられる方が多いと思います。けれど、一年目のこのワンステップが私にとっては必要でした。H病院の先生方、スタッフの方々に大変感謝しております。


僕は、卒後4年目の大学院一年生です

僕は、卒後4年目の大学院一年生です。今回、自分の研修医時代のこと、特に外病院での勤務と研修について書こうと思います。


僕は卒後一年目、大学内で研修しました。当時は内科系スーパーローテートがなく、血液・腫瘍内科の一員として、血液疾患の患者さん達のみを診療していました。二年目、僕は兵庫県下の市民病院に、二年間研修医として勤務することになりました。


市民病院での研修は、一言でまとめると「自由度が高い」と言えます。自分の裁量で動くことが多い、ということです、例えば、一般病院はドクターの数が少ないので、研修医もちゃんとした一人の医者として働かなくてはいけません。基本的には一人で診察し、診断し、方針を立て、治療する。退院すれば、自分の外来でフォローする……当たり前のことなのですが、「指導医の言うとおりに動く」ことに慣れていた当初は、随分戸惑いました。しかし二ヶ月も経つと慣れてきて、逆に自分の裁量で診断治療が出来るのは面白かったです(その分、ミスがないかは常に心配でしたが)。


勤務体制に関しても、随分自由はききます。仕事も楽をしようと思えば楽もできる。当直体制もしっかりしているので、土日もゆっくりしようとすれば出来ますし、それで怒る上司も(あまり?)いません。しかし楽をしていると、身につくことも程ほどになってしまいます。逆に、「いろんな検査手技を身につけたい!」と思っていろんなことに手を出すのも自由です。上司も、聞いてくる研修医には指導しますが、自分から捕まえて色々教えてくれるようなことはありません。結局、自分の姿勢次第で、仕事の忙しさ、研修の充実度を調節できるということですね。僕は、外病院での二年間の研修は、満足のいくものでした。


阪大病院の研修から公立の病院へ

今まで血液疾患を中心に研修を受けてきたため、できれば血液以外の疾患をメインに研修をうけました。以下はその研修内容ですが、最初はそのスピードに慣れるまで大変でした。


腹部エコーを週1 "2回、心エコーを週1回、胃カメラを週1回しながら3から4病棟の入院患者を15人程度受け持ちつつ、外来を週2回、、、、、このようなスケジュールで研修をうけました。なかなかに忙しいものの充実した毎日でした。疾患も消化器、循環がメインでしたが入院患者の回転も速く、かたよりはあるものの内科認定医に必要な症例も割に集めやすく、ゼクや外科転科例を含めすぐに症例数は集まりました。もちろん病院スタッフの指導もすばらしくいろいろ叱咤激励をうけながら無事研修を終えることができました。大学病院とはなにからなにまで違ってはいましたが、幅広く勉強させていただき良い病院で研修できてよかったなと思っています。


大学病院での研修後の2年間を振り返って

私は血液・腫瘍内科(以下血内)に入局し、1年間大学病院で初期研修を受けました。当時ローテート制度は導入されていなかったので、現在と異なり、1年間血内の病棟で血液疾患の患者さんを担当する過程で、内科初期研修をさせて頂きました。そのような状況でしたので、1年間終了時点で、血液疾患に関してはある程度の基礎知識をもち、内科で必要な手技を習得して、2年目の関連病院での研修が始まりました。


実際、関連病院赴任初日に、初発急性白血病患者が緊急入院となり、まだスタッフの名前すらわからないなか、早速マルク、中心静脈カテーテルの留置、寛解導入療法開始と矢継早に処置をすることになり、大学病院で1年間ご指導下さった先生方に本当に感謝しておりました。


関連病院での研修の目的は、(私の場合は大学病院では血液疾患しかみていないこともあり、)はばひろく内科全般の知識の基礎を築くことだと思います。最終的に血液内科を専門にすることになっても患者さんはあらゆる合併症と基礎疾患をもっているのですから。私は700床規模の内科のなかでも各科の専門性の高い病院で研修させていただいたおかげで、あらゆる科の先生に専門家としてのご指導を受けることが出来、患者さんを各分野からトータルにみることの重要性を教わり大変有意義な2年間でした。私のいた病院は座って考えるという余裕はほぼなく、歩きながら常に次にすることを考えるという毎日で、おそらく多かれ少なかれ、どの病院でも同様に多忙でしょう。けれど、大学病院と比べれば、遊びと仕事のけじめはつけやすく、よくあそび、よく学びの2年間であったと思います。


現在入局先を考えている皆さんには、ずいぶん先の話ですが、少しでも参考にしていただけたらと思います。


血液内科は総合内科

血液内科を選択して3年、改めて血液疾患を診ることの重い責任を感じます。骨髄移植を行う際には特に痛感しますが、循環器内科、腎臓内科、呼吸器科、代謝内分泌内科、神経内科、感染症管理などあらゆる内科の知識が必要となってきます。好中球0という極限まで免疫力が低下した状態での感染管理、心不全患者に対する輸液管理、抗癌剤あるいは移植の合併症としての腎・肝不全に対する治療。これらは皆血液疾患の治療という点からはどれも必須の技術となってきます。血液内科を「何となく抗癌剤を点滴だけしている」内科と思われるかもしれませんが、それこそ全身状態を、五感を駆使して管理してこそ治療を進めることのできる極めて繊細な分野なのです。


こうした全身管理を学びたいということと、もう一つ私が血液内科を志望した理由として血液細胞によって織りなされる免疫機構に大きな関心を抱いたことがあげられます。造血幹細胞といわれる一種類の細胞から全ての血液細胞が生み出され、免疫系などを形作っています。研究はまさに日進月歩で、癌の研究ももっともすすんでいる分野といえるのではないでしょうか。治療も毎年のように新しくなっており、常に最新の研究成果が臨床にも生かされているのです。


抗癌剤を使用した際、また骨髄移植を行った際には抽象的な概念であった「免疫」が実にダイナミックにその姿をあらわします。移植後合併症(GVHD)を見れば、いかに免疫の力が大きく、またコントロールし難いかが分かるでしょう。感染症合併時には、僅かな好中球回復がどれほど大きな力を持っているかを目の当たりにすることでしょう。


こうしたことを以前にも増して強く感じるようになったのは、市立病院での研修を終えてからです。


大学病院で1年研修を受けた後、市立病院で2年間勤めました。1年目は内科内でローテーションがあり循環器ではカテーテル治療を中心に、消化器では腹部エコー、内視鏡検査とともにTAEなどの先端医療も学びました。呼吸器は気管支鏡など技術的なことのみならず、肺癌の治験など臨床研究についての研修も受けられました。2年目は血液専門となり、自己、同種を問わず数多くの移植症例を経験することができ、非常に密度の濃い研修を受けることができました。救急外来での対応を通じ多くの処置を学んだことも大きな糧となりました。


医療を取り巻く環境は年々厳しくなってきています。


市民病院では医療トラブル(時には訴訟も)、医療経済問題など幅広い問題に常にさらされ、医師自ら多くの問題に創造的な(教科書にもなく、時に誰も教えてくれない)対処をする必要があります。こうした経験は今後の医療業界の変化に対応していく際大きな力となりますので、是非身につけて欲しいとおもいます。